Report : 服のたね2023 - 服づくりを知る参加型プロジェクト


2023年4月に「服のたねプロジェクト2023」に参加しました。

服のたねプロジェクトは、コットンを育てるところから服になるまでを体験できるというもの。
コットンを種から育て、服づくりの工程の一部を工場見学し、最終的に自分が育てたコットンを使った服が届きます。
2023年は ''スウェットパンツ'' を製作していただき、2024年12月頃に手元に届きました。

8年目を迎える今年は ''スウェット'' を製作予定だそうで、5/9まで参加者を募集中です!
’’服のたね公式WEBサイト’’からご参加いただけます。

ここでは体験の内容や参加した感想をまとめています。

体験の流れ・スケジュール
申し込み

月額費用×12ヶ月間のサブスクリプションサービスの決済を行う。
運営事務局からのメールに従い、コミュニケーションツールに参加。
※コミュニケーションはオンラインなので全国どこからでもOK(工場見学を除く)

5月・種まき

一晩湿らせた種を発芽用の小さなポットに植え、1日1回丁寧に水やりをして1週間~10日ほどで発芽。
プロジェクトの流れや種の植え方をなどを教わるオンライン「種まき会」で参加者の方と顔合わせ。

6月・植え替え

苗がある程度生長した段階で、大きな鉢(または地面)への植え替えのタイミング。
「植え替え会」では再びオンラインで集まり、情報共有や成長報告をします。

8月〜10月・お話し会①②

花が咲き実がつき始めた頃、普段の服との関わり方についてのお話し会や、服の生産背景について学ぶ会が行われます。

収穫・お話し会③・発送

暑さが落ち着いてくるとコットンボールが弾け、収穫の時期に。
お話し会では、綿の生育状況や収穫した感想などを共有します。
収穫したコットンは梱包し、ITONAMIさん宛に発送します。

1月〜2月・工場見学

私が参加した年は、和歌山県の森下メリヤスさん(ニット工場)を見学させていただきました。

\ 見学の内容はコチラをご覧ください /

森下メリヤスさんへ工場見学 in和歌山

12月15日(金)、「服のたね」プロジェクトの一環で、森下メリヤスさんの工場見学に参加しました。メリヤスとはニットの別名で、編むことで伸縮性を持たせた生地のことを言…

12月・完成品発送

色展開がある場合は完成の目処がたち次第 ''希望色選択''の連絡があり、その後しばらくして完成品が届きます。約1年かけてワタが糸になり、生地になり、服になっていく時間を体感しつつワクワクしながら待ちましょう♪

服が作られていることを
育てて、見て、改めて知る

実際に無農薬でコットンを育ててみて、、、

  • 一晩以上、種を脱脂綿で湿らせておくと発芽しやすいこと
  • 30個中半分が発芽したとしても、ある程度成長するまでにさらに半数が萎れてしまい、全部がうまく育つ訳ではないこと
  • 植え替えの時、プランターにすると小さく育ち、地植えすると枝も茎も大きく立派に育つようで、根の張り方によってたくましく成長する植物なんだということ
  • 葉に葉ダニや葉巻虫がつきやすく、酢と唐辛子で作った虫除けを撒いたり、葉を切り落として対処する大変さ
  • 白い花が咲くと1日でピンク色に変化しすぐに落ちてしまう儚さ

などを知ることができました。

普段、完成品だけを見ている人が多い中で、服が出来上がる過程で「コットンはどうやって育つのか」「どうやって糸になり服になるのか」「そこにはどんな苦労や手間があるのか」を知る機会はあまりないかと思います。

今回、このような参加型のプロジェクトに出会い、服づくりの大変さや感動を少しだけ味わえたことで、今こうして服になって自分の手元にあることの奇跡や尊さに気づけたような気がします。

みなさんも自宅でコットンを育ててみたり、服づくりを垣間見たりする''非日常''を味わってみませんか?

ー END ー