洗剤の選び方や使用方法
正しく洗うために知っておきたいこと

What is a '’Sustainable washing method'’

洗濯洗剤の選び方

Q. 何を基準に選べばいいの?

サステナブルな成分で選ぶ

植物由来の界面活性剤には生分解性があり、やがて自然に還ります。
また、石油の消費を避けることができます。

植物由来の界面活性剤 】

・アルキル硫酸エステルナトリウム
・アルキルグリコシド
・ポリオキシエチレンアルキルエーテル
・ポリオキシアルキレンアルキルアミン
・アルキルベタイン
・ソルビタン脂肪酸エステル
・ヤシ油脂肪酸アルカノールアミド
・ヤシ油由来高級アルコール系(非イオン)

これらの界面活性剤の多くはアブラヤシ(パーム油)が原料になっていると言われています。
しかし、アブラヤシの生産地では、熱帯雨林の伐採や野焼きによる開拓などが問題視されていて、必ずしも植物由来であれば環境に良いというわけではありません。

そこで、植物由来の洗剤を選ぶ上で知っておきたい認証マークをご紹介します。

RSPO認証 】

Roundtable on Sustainable Palm Oil
持続可能なパーム油のための円卓会議

持続可能なパーム油が標準となるよう市場を変革することを目標とし、生産段階で「原則と基準(P&C)」に則って持続可能な生産がおこなわれていることの認証(P&C認証)と、認証パーム油がサプライチェーンの全段階を通じ間違いなく受け渡されるシステムが確立されていることの認証(SC認証)という、2つの認証制度があります。
「出典:WWFジャパン(https://www.wwf.or.jp/)」

パーム油の問題はパーム油自体ではなく栽培方法にあります。パーム油が持続可能なものになるよう、どのように作りどんなものを選べば良いかを企業・生産者・消費者みんなで考えていきましょう。


サステナブルなパッケージを選ぶ

洗剤を購入するとき必ずついてくる容器。
買い足して使い続けられる持続可能なパッケージを選ぼう。

選ぶポイント 】

  • 再生プラスチック
    ペットボトルやプラごみをリサイクルしてできたプラスチック。
    プラごみとしてリサイクルが可能。
  • バイオマスプラスチック
    サトウキビやともろこしなどの植物原料を使用したプラスチック。
    焼却時のCO2排出量が少なく、再生可能な資源。
    種類が単一であればリサイクルが可能。
  • 生分解性プラスチック(グリーンプラ)
    バイオマスプラスチックと原料は同じで、生分解性することで二酸化炭素と水に分解できるもの。
    使用後は土に埋めて堆肥化が可能。
  • 大容量の詰め替え(リフィル)
    袋状であれば、本体容器よりプラスチック使用量の削減につながる。
    大容量であることで詰め替えの購入頻度を減らすことができる。
  • 量り売り
    元ある容器を再利用することで資源の削減につながる。バッケージ分安く購入できる。

洗濯方法

Q. 服と環境に良い洗濯の仕方って?

マイクロプラ対応のネットを使う

マイクロプラスチックの約35%が合成繊維のマイクロファイバーだというデータがあります。
マイクロプラ対応の洗濯ネットは、非常に密度の高い素材でできているため、繊維の流出を防ぎながら洗うことができ、衣服の型崩れやダメージを最小限に抑えてくれます。しかし、使い方を間違えると本来の効果を発揮できなかったり、十分に汚れが落ちなかったりするため、ここでおさらいしておきましょう。

正しく洗うポイント 】

  • 付属が付いている服は裏返す
    服の摩擦を防ぎキズから守ります。プリントものや、色落ちしやすいデニム、
    表面がデリケートなレーヨン/リヨセル/キュプラなども裏返して洗いましょう。
  • 洗濯ネットの大きさに畳む
    ネットの中にできるだけ隙間を作らないことで形崩れを防ぐ効果があります。
    また、汚れ部分を外側になるように畳むと汚れが落ちやすくなります。
  • ネットに詰め込みすぎない
    目安は洗濯ネット1枚にシャツ1〜2枚。
    服を詰め込みすぎると汚れが落ちにくくなります。
    色移りを防ぐために淡色と濃色を分けると◎。
  • ネットのファスナーは最後まで閉める
    少しでも隙間があると繊維が流出してしまいます。
    また、ファスナーのスライダーが露出していると他の洗濯物を傷つける危険性があります。
  • こまめに洗濯ネット内の繊維を取り除く
    洗濯ネットの角に繊維が溜まります。
    こまめに確認して適切に処分しましょう。

✳︎ 手洗いする時も洗濯ネットにいれること
 で繊維の流出を防ぎながら洗うことができます。


洗剤は適量入れ 柔軟剤は控える

洗剤を使う時のポイント

洗剤は入れすぎるとすすぎきれず、洗剤の成分が繊維に残り、肌トラブルや匂いの原因に。また、多めに入れることによって洗浄能力が変わることはなく、適量を守ることがベスト!
落ちにくい汚れには、適正量の範囲内で汚れに直接塗布すると落ちやすくなります。

柔軟剤を使う時のポイント

柔軟剤は繊維をコーティングすることで柔らかく仕上げる効果があります。
一見使うと良いものに思えますが、主な成分は界面活性剤と香料(添加物)。繊維が柔らかくなることで毛羽立ち抜け落ちやすくなり、素材によっては生地の劣化につながります。
(特に化繊/毛/シルク/レーヨン/リヨセル/キュプラ)
柔軟剤を使う必要がない、むしろ使わない方が良い場合もあるため、使用する場合は衣類の品質表示を確認した上で必要最低限を心がけましょう。また、石油由来のものや香りが強いものを避けることをお勧めします。


色の物は陰干し ニットは平干し

陰干しとは

布は太陽光にあたることで色褪せや日焼けなどの変色が起こりやすい特性があります。
陰干しの洗濯絵表示があるものはもちろん、淡い色や黒は特に変色しやすいため、日陰で干す陰干しがお勧めです。

平干しとは

ニットなどハンガーで吊るすと伸びて形崩れしてしまうものは、ピンと張った網やネットの上で平らに広げて乾かしましょう。
乾きにくい裾も満遍なく乾かすことができます。


正しい扱い方をすることで
服へのダメージを軽減し
長持ちさせることにつながります。

また、必要最低限の洗剤の使用
マイクロプラスチックの流出を防ぐネット
環境に配慮したお洗濯に。

みなさんも一度、洗濯の仕方を
見直してみませんか?